路上ライヴ
開業してから、顧客がなかなか増えない。
今の悩みである。
すでに入塾してくれた生徒はぐんぐんと学習していってくれているのは嬉しい限りであるが。
食費をケチって活力を乱さないように、きちんとした食事は確保しよう、あと睡眠はなんとか確保しようという気持ちでいっぱいだ。あとは、勉強は死ぬほどしよう、って気持ち。
こんな姿を音楽好きの母に見られて
「焦らなくていいよ、まだ路上ライブだから」と言われた。
これは悪口ではない。たぶん。
悪意などさらさらなく、それどころか、「まだ伸びしろがあるから」というメッセージ性が込められているはずである。
路上ライブ。
新型感染症拡大前、新宿の街で華麗に舞うように音楽を奏ている5人組を観たのを思い出した。
忙しなく人が行き交うあの街で、自分らの存在感を必死で表現している姿が美しかった。
あのバンド、今では全国ワンマンライヴツアーやっているんだとか。
彼等には、当初から「必ず刺さる」という自信があったらしい。たっぷりと。
すぐに結果はついてこなくても、開業しよう、と思い立ったあの日に抱いた自信と夢を見失わないようにしなければならん、と強く思った。
塾生が満足する結果に結びつけてやる。俺について来い。